水平な絶縁体の床の上に、長さ L の十分に細くまっすぐな導体棒Aが固定されている。空間には鉛直下向きに一様な重力場が存在し、重力加速度の大きさを g とする。
Aの真上には、Aと平行に長さ L、質量 m の細くまっすぐな剛体の導体棒Bが配置されている。Bの両端は、鉛直方向に張られた絶縁性の軽いばねで上方から吊るされており、水平かつAと平行を保ったまま鉛直方向にのみなめらかに移動できる。Bを吊るしているばね全体の合成ばね定数を K とする。
AおよびBに電流を流さないとき、Bは静止しており、AとBの距離は d であった。また、この静止状態において、ばねは自然長から Δl だけ伸びていた。
次に、AとBに同じ向きに大きさ I の電流を流した。電流を流すための導線が及ぼす力や、棒の端部における磁場の乱れ、地磁気などの影響は無視できるものとし、真空の透磁率を μ0 とする。
電流 I を 0 から非常にゆっくりと大きくしていくと、平行電流間にはたらく引力によってBはAに引き寄せられて徐々に下がっていく。そして、電流が Ic を超えた直後、力の釣り合いの位置が存在しなくなり、BはAに向かって急激に落下した(この現象は微小電気機械システム等で見られる「プルイン現象」の磁気力版モデルである)。
この臨界電流 Ic の値を求めよ。
臨界電流 Ic の値をアンペア(A)単位で求め、その数値を回答せよ。答えは自然数となる。
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