質量および電荷の概念が拡張された仮想的な物理空間を考える。この空間には、通常の正の質量を持つ物質だけでなく、慣性質量および重力質量がともに負の値をとる「負の質量」の物質が存在する。この空間における運動方程式、電荷が電場から受ける力、および運動エネルギーの定義式は、質量の符号(正負)に関わらず、通常の物理学の数理形式がそのまま適用されるものとする。
いま、無限に広い真空空間に、位置によらず常に一定で一様な電場が存在している。電場の方向を x 軸の正の向きとする。 この空間に、正の質量 M と正の電荷 Q を持つ粒子 P と、負の質量 m ( m<0 )と正の電荷 q を持つ粒子 N を置く。
時刻 t=0 において、粒子 P と粒子 N はともに原点 x=0 に静止していた。その後、両粒子は一様な電場から力を受け、それぞれ x 軸上を等加速度直線運動し始めた。ただし、粒子 P と粒子 N の間に働く万有引力および静電気力、ならびに各粒子が運動することによって生じる磁場や電磁波の放射の影響はすべて無視できるものとする。
粒子 P の運動エネルギーを KP、粒子 N の運動エネルギーを KN とするとき、時刻 t=0 から時間が経過しても、両粒子の運動エネルギーの総和が常に KP+KN=0 を満たし続けるような、粒子 N の電荷 q を求めよ。
求める粒子 N の電荷 q の値は、整数 A0,B0,C0 を用いて q=C0A0B0×10−19 C と表すことができる。ただし、 B0 はこれ以上簡単にならない(平方因数を持たない)正の整数とし、 C0A0 は互いに素な既約分数であるとする。このとき、 (A02×B0)×C03 の値を計算し、得られる自然数を答えよ。
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