水平に置かれた2枚の一様な金属円板A、Bが、それぞれ独立した鉛直軸の周りに摩擦なく回転できる装置がある。各円板の質量を Mi、半径を ai、回転軸周りの慣性モーメントを Ji とする。ただし、添字 i はAまたはBを表す。
両円板には、それぞれ鉛直上向きの一様磁場が加えられている。各円板の中心と外周には静止した電極ブラシが接触しており、中心ブラシ同士は抵抗を無視できる導線で接続され、外周ブラシ同士は抵抗 R とスイッチを直列に介して接続されている。
円板Aの外周上には、質量と慣性モーメントを無視できる小さな衝突板が固定されている。衝突板の接触面は滑らかな鉛直平面で、その面は接触点における半径方向に平行である。したがって、接触面の法線は円周方向を向く。
初め、両円板は静止しており、スイッチは開いている。
質量 m の小球が水平面内を運動し、円板Aの回転軸から距離 aA の位置で衝突板に斜めに衝突する。小球は質点として扱え、衝突直前の速度は、接触点における半径方向外向きの成分と、円周方向の成分 v を持つ。ここで、円周方向の正の向きは、上から見て反時計回りとし、v>0 とする。
衝突は瞬間的であり、小球と衝突板の間には摩擦がない。接触面の法線方向の相対速度に対する反発係数は e である。衝突中、円板の回転軸周りの外力のモーメントは無視できる。また、小球は衝突後、装置と再び接触することなく飛び去る。
この衝突が完了した直後にスイッチを閉じる。
各円板は理想的なファラデー円板として振る舞う。上から見て反時計回りを角速度の正の向きとすると、円板 i の中心に対する外周の電位は
Ei=kiωiで与えられる。ただし、
ki=2Biai2であり、Bi は各円板に加えられた磁束密度の大きさである。
回路の電流 I は、円板Aの外周ブラシから抵抗 R を通り、円板Bの外周ブラシへ流れる向きを正とする。このとき、回路の電流は
I=RkAωA−kBωBを満たす。
また、電流によって円板A、Bが受ける回転軸周りの電磁トルクは、それぞれ
τA=−kAI,τB=kBIである。トルクの符号も反時計回りを正とする。
回路の全抵抗 R は正で一定であり、自己インダクタンスは無視できる。また、各円板の軸の摩擦、空気抵抗、電磁トルク以外の外力のモーメントは無視できる。
なお、回転運動については、以下の関係を用いてよい。
スイッチを閉じてから十分長い時間が経過し、回路電流が0に近づくまでに、回路を正方向に通過する正味の電荷量 Q を求めよ。
電荷量 Q を C 単位で表し、既約分数
Q=SPとする。ただし、P,S は互いに素な正の整数である。
自然数 P+S を入力せよ。
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