GWCB008 問題4
Problem Statement
熱量と温度変化および熱平衡
問題文
断熱容器に一定量の水が入っており、全体が熱平衡状態にある。この水に加熱器を用いて一定の熱量を加えたところ、水の温度が上昇した。続いて、この温水の中に、ある温度に加熱された金属球を静かに入れ、蓋をして放置したところ、十分に時間が経過した後に全体が新たな熱平衡状態に達した。
金属球から放散された熱量はすべて水の温度上昇のみに使われ、容器や加熱器への熱の移動、および水の蒸発は無視できるものとする。また、水および金属球の比熱は温度によらず一定とする。
この実験において、加熱器から加えられた熱量 Q1 と、金属球が入った後に水が金属球から受け取った熱量 Q2 の和 Qtotal=Q1+Q2 を求めよ。
制約
- 水の質量 mw=0.20 kg
- 水の比熱 cw=4.2 J/(g⋅K)
- 加熱器による水の温度上昇量 ΔT1=10 K
- 金属球の質量 mm=0.10 kg
- 金属球の比熱 cm=0.42 J/(g⋅K)
- 金属球の入れる直前の温度 Tm=80 ∘C
- 金属球を入れる直前の水の温度 Tw1=30 ∘C
入力形式
熱量の和 Qtotal J を求めよ。Qtotal の値を表す自然数を入力せよ。
Solution
解説
加熱器から加えられた熱量 Q1 の導出
質量 m、比熱 c の物体の温度を ΔT 上昇させるために必要な熱量 Q は、以下の関係式で表されます。
Q=mcΔT水の質量 mw=0.20 kg=200 g、比熱 cw=4.2 J/(g\cdotK)、温度上昇量 ΔT1=10 K より、加熱器から加えられた熱量 Q1 は次のように計算できます。
Q1=mwcwΔT1=200×4.2×10=8400 J熱平衡と金属球から受け取った熱量 Q2 の導出
金属球を入れた後の熱平衡温度を T\ [\text{^\circ C}] とします。
高温の金属球が失った熱量 Qloss は、以下のように表されます。
Qloss=mmcm(Tm−T)低温の水が受け取った熱量 Q2 は、以下のように表されます。
Q2=mwcw(T−Tw1)熱量の移動が水と金属球の間のみで行われるため、熱量の保存律(高温物体が失った熱量 = 低温物体が受け取った熱量)より、 Q2=Qloss が成り立ちます。
mwcw(T−Tw1)=mmcm(Tm−T)金属球の質量 mm=0.10 kg=100 g、比熱 cm=0.42 J/(g\cdotK) です。各値を代入して熱平衡温度 T を求めます。
200×4.2×(T−30)=100×0.42×(80−T)両辺を 42 で割ると、次のように簡略化できます。
20(T−30)=1×(80−T) 20T−600=80−T 21T = 680 \implies T = \frac{680}{21}\ \text{^\circ C}この熱平衡温度 T を用いて、水が受け取った熱量 Q2 を計算します。
Q2=200×4.2×(21680−30)=840×(21680−630)=840×2150=2000 J熱量の和 Qtotal の計算
求める熱量の和 Qtotal は以下の通りです。
Qtotal=Q1+Q2=8400+2000=10400 Jしたがって、入力すべき自然数は 10400 となります。