GSO011 問題9
Problem Statement
二階建てビルの固有振動数
問題文
2階建てビルを2自由度ばね質点系としてモデル化する。
各階を質量mの質点とし、各層の柱は水平変形に対するばねとみなし、そのばね定数をkとする。
各階の水平変位をx1, x2とし、地面は静止しているものとする。
また、減衰は無視できるものとする。
各階の変位が
x1=A1cosωt,x2=A2cosωtで表される調和振動をすると仮定する。
運動方程式から得られる連立方程式が自明でない解をもつ条件(係数行列の行列式が0)を用いて、この建物の固有角振動数を求めよ。
制約
- k=2.0×104N/m
- m=100kg
入力形式
ω12+ω22をs−2の単位で表した数値を入力せよ。
Solution
ビルのように柱と梁で構成される構造をラーメン構造という。柱や耐震壁などの鉛直部材は水平方向の変形に対して抵抗するため、その水平剛性を線形ばねで近似することができる。ここでは、2階建てラーメン構造を2自由度ばね質点系としてモデル化し、その固有角振動数を求める。
まず、各階を質点とみなし、各質点について運動方程式を立てる。
1階には、
- 地面とのばね
- 2階とのばね
の2本が接続されている。
したがって、1階に作用する復元力は、
地面とのばねによる力
−kx12階との相対変位による力
k(x2−x1)である。
よって運動方程式は、
mx¨1=−kx1+k(x2−x1)整理すると、
mx¨1=−2kx1+kx2となる。
2階には下階とのばねのみが接続されている。
復元力は、
−k(x2−x1)であるから、
mx¨2=−k(x2−x1)整理すると、
mx¨2=kx1−kx2となる。
次に、各階が調和振動すると仮定し、
x1=A1cosωt,x2=A2cosωtを運動方程式へ代入する。
2回微分すると、
x¨1=−ω2A1cosωt x¨2=−ω2A2cosωtとなる。
これらを運動方程式へ代入すると、
−mω2A1=−2kA1+kA2 −mω2A2=kA1−kA2を得る。
すべて左辺へ移項すると、
(2k−mω2)A1−kA2=0 −kA1+(k−mω2)A2=0となる。
これを行列表現すると、
[2k−mω2−k−kk−mω2][A1A2]=[00]となる。
自明でない解をもつためには、係数行列の行列式が0でなければならない。
したがって、
2k−mω2−k−kk−mω2=0となる。
行列式を展開すると、
(2k−mω2)(k−mω2)−k2=0となり、整理すると、
m2ω4−3kmω2+k2=0を得る。
ここで、
λ=ω2とおくと、
m2λ2−3kmλ+k2=0となる。
これを解くと、
λ=mk⋅23±5となる。
したがって、固有角振動数は、
ω1=mk⋅23−5 ω2=mk⋅23+5である。
よって、
ω12+ω22=mk⋅23−5+3+5したがって、
ω12+ω22=m3kである。
kとmを代入すると、
ω12+ω22=1003×2.0×104=600s−2となる。
入力すべき値は600。