GSO008 問題6
Problem Statement
交流電流と発熱
問題文
電圧がV(t)=V0sinωtと表される交流電源にスイッチとコイルを繋ぎ、そのコイルを100gの水を入れた水槽に沈めた。コイルは自己インダクタンスLの他に抵抗値Rの内部抵抗を持っており、この2つは直列接続とみなせる。元々水槽の水の温度は15∘Cだったが、スイッチを入れ交流電流を21分流すと、コイルの内部抵抗で発生した熱がすべて水の加熱に使われて水温が上昇した。上昇後の水温を求めよ。
ただし、スイッチを入れた直後の過渡現象は無視でき、回路には定常的な交流電流が流れるものとする。また、水槽およびコイルの熱容量、水槽から外部への熱の移動、ならびに水の蒸発は無視できるものとする。水の比熱は4.2J/(g⋅K)で一定である。
制約
- V0=1.3V
- ω=5.0×103rad/s
- L=50μH
- R=0.60Ω
入力形式
上昇後の水温を∘Cの単位で求め、その数値を10倍して入力せよ。
Solution
交流電流の振幅
コイルのリアクタンスは、
ωLである。
したがって、この回路のインピーダンスの大きさは、
R2+(ωL)2となるので、回路に流れる交流電流の振幅I0は、
I0=R2+(ωL)2V0である。
制約の値を代入すると、
ωL=5.0×103×50×10−6=0.25Ωであり、
I0=0.602+0.2521.3=2.0Aとなる。
コイルで発生する熱
理想的な自己インダクタンスLでは、電源から受け取る電力と電源へ返す電力が一周期の間で打ち消し合うため、平均的な発熱は生じない。熱が発生するのは、コイルの内部抵抗Rの部分である。
交流電流の実効値は、
Irms=2I0であるから、コイルの内部抵抗で発生する平均電力は、
P=RIrms2となる。
したがって、
P=21RI02であり、
P=21×0.60×2.02=1.2Wとなる。
上昇後の水温
21分間に発生する熱量は、
Q=1.2×21×60=1512Jである。
水温の上昇をΔTとすると、
Q=mcΔTより、
ΔT=100×4.21512=3.6Kとなる。
温度差はセルシウス温度でも同じ数値で表されるため、上昇後の水温は、
15+3.6=18.6∘Cである。
したがって、入力すべき値は、
18.6×10=186である。