GSO007 問題8
Problem Statement
傾けた回折格子で重なる二つのスペクトル線
問題文
真空中で、格子線が互いに平行な理想的な透過型回折格子を用いる。格子面に垂直な向きを法線方向、格子線に垂直で格子面内の向きを x 方向とする。法線から x 正方向側へ測った符号付き角を正とする。
二つの単色成分を含む平行光が、格子線に垂直な同一平面内で、法線に対して符号付き入射角 α をなして回折格子に入射する。透過後の回折光の射出方向が法線となす符号付き角を β とする。
回折格子の格子間隔を d、二つの波長を λ1,λ2 とする。波長 λ1 の正の m 次回折光と、波長 λ2 の正の n 次回折光が、同じ射出角 β の方向に現れた。この二つの回折光はどちらも実在する。
透過型回折格子の回折条件は
d(sinβ−sinα)=kλである。ここで k は符号付き回折次数であり、正の回折次数では k>0 とする。
このとき、sinα を求めよ。
制約
- d=2.00×10−6 m
- λ1=4.80×10−7 m
- λ2=7.20×10−7 m
- m=3
- n=2
- sinβ=0.840
入力形式
(sinα) を既約分数 (qp) で表す。ただし (p,q) は正の整数である。このとき、p+qを入力せよ。
Solution
回折条件と符号規約
この問題では、(\alpha) と (\beta) はどちらも法線から (x) 正方向側を正として測った符号付き角です。透過型回折格子の回折条件は
d(sinβ−sinα)=kλです。
波長 (\lambda_1) の正の (m) 次回折光では (k=m)、波長 (\lambda_2) の正の (n) 次回折光では (k=n) です。二つの回折光は同じ射出角 (\beta) に現れるので、
d(sinβ−sinα)=mλ1かつ
d(sinβ−sinα)=nλ2が成り立つ必要があります。
重なり条件の確認
制約の値を用いると、
mλ1=3⋅4.80×10−7=1.44×10−6 mです。また、
nλ2=2⋅7.20×10−7=1.44×10−6 mです。したがって
mλ1=nλ2となり、二つの回折光が同じ (\beta) に重なる条件は満たされています。
入射角の決定
波長 (\lambda_1) の (m) 次回折光について、
sinβ−sinα=dmλ1です。制約の値を代入すると、
dmλ1=2.00×10−63⋅4.80×10−7=0.720です。よって
sinα=sinβ−0.720となります。(\sin\beta=0.840) より、
sinα=0.840−0.720=0.120です。この値は (-1) 以上 (1) 以下なので、入射角は実在します。
また、
sinα=1000120=253より、
p=3,q=25です。
入力すべき自然数
したがって、入力すべき自然数は
p+q=28です。