GSO006 問題4
Problem Statement
電車のつり革とエレベーターの床ばかり
問題文
水平な直線線路を走る電車内に、質量 M の小球を糸でつるした振り子を置く。電車は進行方向を正の向きとして一定の加速度 a で加速している。電車内から見ると、小球は電車に対して静止し、糸は鉛直方向から後方へ角度 θ だけ傾いている。空気抵抗は無視できるものとする。
また、ある人が床ばかりの上に立ってエレベーターに乗っている。エレベーターは鉛直上向きに一定の加速度 b で動き始める。人はエレベーターに対して静止しており、床ばかりが人を押す力の大きさを N とする。重力加速度の大きさを g、人の質量を m とする。
電車内では、電車の加速度と反対向きにはたらく慣性力を考えて小球のつり合いを調べる。エレベーター内では、エレベーターの加速度と反対向きにはたらく慣性力を考えて人のつり合いを調べる。
制約
- a=0.85 m/s2
- b=1.30 m/s2
- g=9.81 m/s2
- M=0.120 kg
- m=62.0 kg
入力形式
tanθ を、互いに素な正の整数 p,q を用いて既約分数 qp で表す。また、床ばかりが人を押す力と重力の比 mgN を、互いに素な正の整数 r,s を用いて既約分数 sr で表す。
p+q+r+s を入力せよ。
Solution
電車内では慣性力を加えてつり合いを考える
電車は進行方向へ加速しているので、電車内の観測者から見ると、小球には進行方向と反対向きに慣性力がはたらくように見えます。
小球には、実際の力として重力 Mg が鉛直下向きにはたらきます。また、電車内で静止している小球を電車内の立場で扱うため、後方へ慣性力 Ma を加えて考えます。
糸の張力は、重力と慣性力の合力と反対向きにはたらきます。したがって、糸の傾きは「下向きの重力」と「後ろ向きの慣性力」の比で決まります。
鉛直方向に対する傾きが θ なので、
tanθ=鉛直下向きの重力水平向きの慣性力です。よって、
tanθ=MgMa=gaとなります。ここで、小球の質量 M は分子と分母に共通に現れるため、最終的な傾きには影響しません。
数値を代入すると、
tanθ=9.810.85です。小数を分数に直すと、
0.85=10085,9.81=100981なので、
tanθ=98185です。これは既約分数なので、
p=85,q=981です。
エレベーター内でも慣性力を加えてつり合いを考える
エレベーターは鉛直上向きに加速しているので、エレベーター内の観測者から見ると、人には加速度と反対向き、つまり鉛直下向きに慣性力 mb がはたらくように見えます。
人はエレベーター内で静止しているため、エレベーター内では力がつり合っていると考えます。上向きには床から受ける力 N、下向きには重力 mg と慣性力 mb がはたらきます。
したがって、つり合いの式は
N=mg+mbです。
両辺を mg で割ると、
mgN=1+gbとなります。これは、上向きに加速するエレベーターでは、床ばかりの示す値が通常より大きくなることを表しています。
数値を代入すると、
mgN=1+9.811.30です。小数を分数に直すと、
1.30=100130,9.81=100981なので、
9.811.30=981130です。したがって、
mgN=1+981130より、
mgN=9811111です。これは既約分数なので、
r=1111,s=981です。
入力値の計算
求める値は
p+q+r+sです。したがって、
p+q+r+s=85+981+1111+981となり、
p+q+r+s=3158です。
入力すべき自然数は
3158です。