GSO005 問題2
Problem Statement
デフォッガーの断線と消費電力
問題文
自動車のリアウィンドウには、曇りや霜を取り除くためのデフォッガー(熱線)が装備されている。このデフォッガーは、それぞれ同一の抵抗値を持つ N 本の熱線が並列に接続された回路としてモデル化できる。
工場出荷時において、これら N 本すべての熱線が正常に機能しているとき、デフォッガー回路全体の合成抵抗は R0 であった。 長期間の使用により一部の熱線が断線し、正常に電流が流れる熱線の本数が M 本(M<N)に減少してしまった。ここで、各熱線の抵抗値は温度によらず一定であり、断線していない熱線の抵抗値は出荷時から変化しないものとする。
この一部が断線した状態(M 本の熱線が並列に接続された状態)のデフォッガーを、電圧 V の直流電源に接続した。ただし、直流電源の内部抵抗、および熱線以外の導線の抵抗は無視できるものとする。このとき、デフォッガー回路全体で消費される電力 P を導出せよ。
制約
- N=20
- M=17
- R0=0.72Ω
- V=12.6V
入力形式
算出された消費電力 P (単位: W)の値を 1000 倍し、得られた自然数を入力せよ。
Solution
1本の熱線の抵抗値の導出
まず、熱線1本あたりの抵抗値を r とおきます。 工場出荷時では、抵抗値 r の熱線が N 本並列に接続されています。 同一の抵抗 r が N 個並列に接続されている場合、回路全体の合成抵抗 R0 は以下の式で表されます。
R01=N個r1+r1+⋯+r1=rNこれを r について解くと、熱線1本あたりの抵抗値が求まります。
r=NR0断線後の合成抵抗の導出
次に、熱線が断線し、残りの本数が M 本になった状態を考えます。 正常な M 本の熱線が並列に接続されているため、このときの新しい合成抵抗を R′ とすると、同様の並列回路の合成抵抗の法則から以下の関係が成り立ちます。
R′1=rM⟹R′=Mr先ほど求めた r=NR0 を代入します。
R′=MNR0回路全体で消費される電力の計算
電圧 V の電源に、合成抵抗 R′ の回路が接続されているとき、回路全体で消費される電力 P は以下の式で表されます。
P=R′V2これに先ほど求めた R′ の式を代入して、文字式の導出を完了させます。
P=MNR0V2=NR0MV2数値の代入と最終的な答えの算出
与えられた制約の数値を文字式に代入し、消費電力 P を計算します。
P=20×0.7217×(12.6)2分母と分子をそれぞれ計算します。
- 分母: 20×0.72=14.4
- 分子の電圧の2乗: (12.6)2=158.76
式に値を戻して計算を進めます。
P=14.417×158.76 P=17×11.025=187.425Wしたがって、断線後の回路全体で消費される電力は 187.425W です。 入力形式の指示に従い、この値を 1000 倍します。
187.425×1000=187425最終的な入力値は 187425 となります。