Aさんの不確定性原理 解説
問題文
Aさんの不確定性原理(量子揺らぎ)
問題文
「光は粒子であり波でもある」という言葉をご存知だろうか。これはアルベルト・アインシュタインの「光の二重性(波動粒子二重性)」というものである。
量子力学の世界では、光だけでなく机や空気、そして私たちまでもが粒としての性質と波としての性質の両方を持っていると考えられている。
不健康で超がつくほど飽き性なAさんは、とにかくじっとしていることが大嫌いで、常に動き回っていないと気が済まない野生動物のような生活をしている。
Aさんの「移動を許されている部屋の広さ(位置のムラ)」と、「次にどこへ向かうかのフットワークの激しさ(速度のムラ)」の間には、Aさんの性格上、次のようなルールが成り立っている。
- 【狭い部屋に閉じ込めると(位置を狭めると)…】
Aさんを狭いワンルームやトイレのような場所に無理やり閉じ込めると、Aさんはストレスとエネルギーが限界まで溜まり、ウズウズして爆発寸前になる。
そのため、ドアが開いた瞬間に「隣の県までダッシュするのか」「1歩も動かないのか」、次にどんなスピードでどこへ飛び出すかが完全に予測不能(速度のムラが大暴れ)になる。 - 【おとなしく歩かせると(速度を抑えると)…】
逆に、Aさんを「今から時速2kmで、とにかくトボトボと落ち着いて歩きなさい」とフットワークを完全に一定にコントロールさせると、心が無になったAさんは、広大な街のどこかをあてもなく彷徨い始める。
その結果、「いま街のどこのエリアを歩いているのか」が誰にも全く分からなくなってしまう(位置のムラが無限大に広がる)。
Aさんの位置のムラ( =Δx )と速度のムラ( =Δp )の関係性は、以下のような式で表すことができる。
Δx×Δp≥2ℏ
ℏ は、Aさんが生まれ持つ落ち着きの無さの定数であり、絶対にこれ未満には出来ないものとします。(本来は 2mπh で表される定数。( h はプランク定数))
メイン問題
Aさんは、自分の位置のムラと速度のムラの合計( Δx+Δp )を最も小さくして心身ともにできるだけ無駄のない一番安定した生活を送りたいと考えています。
Aさんが最も安定した生活を送るときの、「位置のムラ( Δx )」と「速度のムラ( Δp )」の値をそれぞれ求めなさい。
制約
ℏ=49357676.2568
入力形式
(Δx+Δp)×100 を回答すること。
解説
解説
不確定性原理とは?
量子力学では、ミクロな物体の「位置(どこにいるか)」と「速度・運動量(どのくらいの勢いで動いているか)」の両方を同時にぴったり決めることはできません。一方の不確かさ(ムラ)を小さくしようとすると、もう一方の不確かさが大きくなってしまうという関係があります。これを「不確定性原理」と呼びます。
和が最も小さくなる条件(相加・相乗平均の考え方)
問題文の不等式は次の通りです。
Δx×Δp≥2ℏ
Aさんが最も安定した生活を送る(=位置のムラと速度のムラの合計 Δx+Δp を最小にする)ためには、まず積が最小限界である 2ℏ に達している必要があります。
Δx×Δp=2ℏ
「掛け算した結果が一定のとき、2つの足し算の和が最も小さくなるのは、2つの値がぴったり等しいとき」という数学的性質(相加・相乗平均の関係)があります。 したがって、Aさんが最も安定するときは以下の条件が成り立ちます。
Δx=Δp
各ムラの値を求める
Δp を Δx に置き換えて式に代入します。
Δx×Δx=2ℏ
Δx2=2ℏ
両辺の平方根(ルート)をとると、位置のムラ Δx および速度のムラ Δp の値が得られます。
Δx=Δp=2ℏ
具体的な数値の計算
制約で与えられた定数 ℏ=49357676.2568 を代入します。
2ℏ=249357676.2568=24678838.1284
したがって、
Δx=Δp=24678838.1284=4967.78
となります。
解答の計算
求めたい「位置のムラと速度のムラの合計」 Δx+Δp を計算します。
Δx+Δp=4967.78+4967.78=9935.56
指定された入力形式に従って、この値を 100 倍します。
(Δx+Δp)×100=9935.56×100=993556
最終的に入力すべき自然数は 993556 となります。