シュレディンガーのAさん 解説
問題文
シュレディンガーのAさん
問題文
「箱を開けて中を見るまで、猫は『生きている状態』と『死んでいる状態』が同時に半分ずつ重なり合っている」
これは物理学者シュレーディンガーが、量子力学の「観測するまで物事の状態は決まらない(波のように重なり合っている)」という奇妙なルールを説明するために作った、世界で最も有名な思考実験である。
不健康で超がつくほど飽き性なAさんは、今日も部屋のドアを完全に閉め切ってこもっている。
外から見ると、Aさんが今「起きている(ON)」のか「寝ている(OFF)」のか、親であっても全く分からない。(そんなこと無いかもしれないけど量子力学では分からないらしい。)
(わかりやすく言うと: 「もしAさんが音が全く外に聞こえない部屋にいたら起きているか寝ているか分からない」というものです。)
量子力学のルールをAさんに当てはめると、あなたがドアを開けて部屋を「観測」するまで、Aさんは「起きている状態」と「寝ている状態」が同時に部屋の中に重なり合って存在していることになる。
Aさんの現在の不気味な状態( ψ )は、次のような「状態の式」で表すことができる。
ψ=α∣ON⟩+β∣OFF⟩
∣ON⟩ は起きている状態、 ∣OFF⟩ は寝ている状態という「今まさに重なり合っている現在の状態そのもの」記号である。(まあ予想の数字って思ってください。「未来の状態を表す」と考えるのがわかりやすいかもしれません。)
α と β はそれぞれ確率の元というもので、わかりやすく言うと「その時点での確率」のようなもので、それぞれの確率の勢いを表す数字のようなものである。
ただし、量子力学のルールでは、この勢いの数をそのまま確率にはできない。その時点での勢いを2乗したものが本当の確率になるという謎のルールがある。(詳しくは自分で調べてください。私も分かりません)
α2+β2=1
いま、友達のBさんはドアの外からかすかに聞こえる音を分析した結果、Aさんが起きている確率の元である α の値が α1 であることが分かった。
確率の元がドアを開いて中を確認するまで不変と仮定する。
ドアを開きAさんの状態を観測したとき、Aさんが寝ている確率から導かれる「Aさんが寝ている確率の元であるβ1」を計算すること。
※音を聞いた時点では観測していないものと仮定する。
※通常、 α,β は複素数として計算されるが、今回は単純化のため小数として計算を行うこと。
制約
α1=0.8432
入力形式
β1×10000 を回答すること。
解説
解説
規格化条件(全確率が1)の利用
量子力学における重ね合わせの状態では、それぞれの状態が実現する確率の合計は必ず 1(=100%)になります。
問題文で与えられている関係式は次の通りです。
α2+β2=1
ここで、α1 はAさんが起きている確率の元、β1 はAさんが寝ている確率の元を表します。
β1 の立式と計算
与えられた関係式に α=α1, β=β1 を代入して整理します。
β12=1−α12
β1=1−α12
制約より α1=0.8432 です。まず α12(Aさんが起きている確率)を計算します。
α12=0.84322=0.71098624
次に、全体(1)から引き算をして β12(Aさんが寝ている確率)を求めます。
β12=1−0.71098624=0.28901376
この値の平方根(ルート)をとることで、確率の元 β1 を求めます。
β1=0.28901376=0.5376
解答の計算
指定された入力形式に従い、得られた β1 の値を 10000 倍します。
β1×10000=0.5376×10000=5376
最終的に入力すべき自然数は 5376 となります。