GWCB009 問題3
問題文
比熱と熱量保存則に基づく到達温度の算出
問題文
断熱容器の中に、質量 m1、比熱 c1、温度 T1 の液体 A が入っている。この液体 A の中に、質量 m2、比熱 c2、温度 T2 の固体の金属球 B を静かに入れ、熱が十分に移動して全体が一定の温度 T になるまで放置した。
容器および外部との熱の移動はなく、液体 A の蒸発や金属球 B の状態変化は起こらないものとする。
このときの混合後の温度 T と、液体 A の初期温度 T1 との差 ΔT=T−T1 を求めたい。
熱量保存の法則に基づき、ΔT は次のように表される。
ΔT=m1c1+m2c2m2c2(T2−T1)
この温度変化量 ΔT (単位: K)の値を算出したとき、これを既約分数 qp(p,q は互いに素な正の整数)で表したときの p+q の値を求めよ。
制約
- m1=0.200 kg
- c1=4200 J/(kg⋅K)
- T1=293.0 K
- m2=0.100 kg
- c2=380 J/(kg⋅K)
- T2=373.0 K
入力形式
温度変化量 ΔT を既約分数 qp (p,q は互いに素な正の整数)で表したときの、p+q の値を整数で入力する。
解説
解説
熱量保存の法則
断熱容器内での熱移動では、外部との熱のやりとりがないため、高音の物体が失った熱量と低音の物体が得た熱量の総和は等しくなります(熱量保存の法則)。
比熱 c、質量 m の物体の温度が ΔT 変化するときに吸収または放出する熱量 Q は、以下の公式で表されます。
Q=mcΔT
立式
本問では、T2>T1 であるため、金属球 B から液体 A へ熱が移動します。混合後の平衡温度を T とすると、T1<T<T2 となります。
-
液体 A が得た熱量 Qgain: Qgain=m1c1(T−T1)
-
金属球 B が失った熱量 Qloss: Qloss=m2c2(T2−T)
熱量保存の法則 Qgain=Qloss より、以下の等式が成立します。
m1c1(T−T1)=m2c2(T2−T)
求める温度差 ΔT=T−T1 とおくと、T2−T=(T2−T1)−ΔT と変形できるため、上式は次のように整理できます。
m1c1ΔT=m2c2{(T2−T1)−ΔT}
(m1c1+m2c2)ΔT=m2c2(T2−T1)
ΔT=m1c1+m2c2m2c2(T2−T1)
数値計算
与えられた制約の値を代入します。
まず、各物体の熱容量 C=mc を計算します。
m1c1=0.200 kg×4200 J/(kg\cdotK)=840 J/K
m2c2=0.100 kg×380 J/(kg\cdotK)=38 J/K
初期の温度差 T2−T1 は以下の通りです。
T2−T1=373.0 K−293.0 K=80.0 K
これらを ΔT の式に代入します。
ΔT=840+3838×80=8783040
分子と分母をそれぞれ 2 で約分して既約分数にします。
ΔT=4391520
分母の 439 は素数であり、分子 1520 は 439 で割り切れないため、4391520 は既約分数です。
したがって、p=1520、q=439 となり、求めたい値は以下のようになります。
p+q=1520+439=1959
最終的に入力する自然数は 1959 です。