GWCA004 問題4
問題文
質量が連続的に変化する容器と重りの連動運動
問題文
傾斜角 θ の滑らかな斜面上に、上部が開口した質量 M の容器が置かれている。斜面の上端には固定された滑車があり、容器に結ばれた軽くて伸びない糸が滑車を経由して、鉛直下方に吊り下げられた質量 m0 の重りと連結されている。
最初、容器内には質量 mw の水が入っており、糸はたるむことなく張った状態で、系全体は静止状態に保たれている。時刻 t=0 において、静かに系を放すと同時に、容器の底面に設けられた小さな穴から水が一定の質量変化率 Rw=−dtdmw (定数)で下方に漏れ出し始めた。水は容器に対して相対速度ゼロで流出するものとし、漏れ出た水が容器や斜面に与える力積は無視できる。
容器内の水がすべて漏れ出た瞬間(時刻 t=T)、重りの初期位置からの下降距離を h、そのときの容器の速度の大きさを v とする。
糸および滑車の質量、滑車の摩擦、および空気抵抗はすべて無視できるものとする。また、重力加速度の大きさを g とする。
定数 K=ln34 を用いると、無次元量である比 ghv2 は cK−d(aK−b)2 の形で表される。ここで、a,b,c,d は自然数である。
積 a×b×c×d の値を求めよ。
制約
- M=0.40 kg
- m0=0.80 kg
- mw=0.40 kg
- θ=30∘
- g=9.8 m/s2
入力形式
無次元比 ghv2 を構成する自然数係数の積 a×b×c×d の自然数値。
解説
解説
1. 運動方程式の立式
時刻 t における容器内の水の質量を m(t) とおきます。問題の設定より、水の漏出率は一定値 Rw であるため、水がすべて漏れ出るまでの時間(排水時間)を T=Rwmw とすると、m(t) は次のように表されます。
m(t)=mw(1−Tt)(0≤t≤T)
時刻 t における「容器+残っている水」の合計質量は mtotal(t)=M+m(t) です。 糸の張力を Ts、重りの加速度(斜面方向の加速度)を a(t) とすると、運動方程式は以下のようになります。
- 重り: m0g−Ts=m0a(t)
- 容器+水: Ts−mtotal(t)gsinθ=mtotal(t)a(t)
張力 Ts を消去して加速度 a(t) を求めます。
a(t)=m0+M+m(t)m0−(M+m(t))sinθg
制約値を代入します:sin30∘=0.5、M=0.40 kg、m0=0.80 kg、mw=0.40 kg。
a(t)=0.80+0.40+m(t)0.80−(0.40+m(t))×0.5g=1.20+m(t)0.60−0.5m(t)g
無次元変数 u=Tt (0≤u≤1)を導入し、m(t)=0.40(1−u) を代入して整理すると:
a(u)=1.20+0.40(1−u)0.60−0.20(1−u)g=1.60−0.40u0.40+0.20ug=2(4−u)2+ug
2. 速度 v と下降距離 h の厳密計算
速度 v の導出:
時刻 T(u=1)における速度 v は加速度の積分より求まります(dt=Tdu)。
v=∫0Ta(t)dt=gT∫012(4−u)2+udu
被積分関数を変形します: 4−u2+u=−1+4−u6
したがって、 v=2gT[−u−6ln(4−u)]01=2gT(−1−6ln3+6ln4)=2gT(6ln34−1)
下降距離 h の導出:
下降距離 h は部分積分を用いて以下のように計算できます。
h=∫0Tv(t)dt=gT2∫012(4−u)(1−u)(2+u)du
分子を計算すると (1−u)(2+u)=2−u−u2 です。割算を行うと: −u+4−u2−u+2=u+5−u−418=u+5+4−u18
積分を実行します: h=2gT2[2u2+5u−18ln(4−u)]01=2gT2(211−18ln3+18ln4)=4gT2(36ln34−11)
3. 無次元比 ghv2 の計算と係数の決定
K=ln34 とおくと、速度 v および距離 h は次のように書けます。
v=2gT(6K−1) h=4gT2(36K−11)
これらより v2 を計算して比 ghv2 を求めます。
v2=4g2T2(6K−1)2
ghv2=g⋅4gT2(36K−11)4g2T2(6K−1)2=36K−11(6K−1)2
問題文で与えられた形式 cK−d(aK−b)2 と比較すると、各係数は以下のようになります。
- a=6
- b=1
- c=36
- d=11
求める値 a×b×c×d は:
a×b×c×d=6×1×36×11=2376
解答
入力すべき値:2376