GWCA001 問題4
問題文
磁場中を運動する導体棒とコンデンサー回路
問題文
水平面内に、互いに平行に距離 L だけ離れて置かれた2本の十分に長い滑らかな導線レールがある。レールの左端には、電気容量 C のコンデンサーと抵抗値 R の抵抗器が直列に接続されている。レールのある空間には、レール面に垂直に鉛直上向きの一様な磁場(磁束密度 B)がかけられている。
いま、レールに垂直に質量 m の導体棒を架け、時刻 t=0 に静止した状態から、レールに平行に右向きに一定の大きさ F の外力を加えて導体棒を引き始めた。導体棒およびレールの抵抗、回路の自己インダクタンス、ならびに摩擦や空気抵抗はすべて無視できるものとし、コンデンサーには初期電荷は蓄えられていないものとする。
導体棒を引き始めてから十分な時間が経過したとき、回路を流れる電流の大きさは一定の値 I に近づいた。この電流の大きさ I を表す文字式を求めよ。
制約
- F=3.00 N
- m=0.200 kg
- C=0.500 F
- B=2.00 T
- L=0.400 m
- R=10.0 Ω
入力形式
十分な時間が経過したときの電流の大きさ I [A] は、既約分数 qp (p,q は互いに素な自然数)として表される。このときの分子と分母の和である p+q の値を入力せよ。
解説
解説
誘導起電力と回路方程式
導体棒が右向きに速さ v で運動しているとき、電磁誘導によって導体棒に生じる誘導起電力の大きさ V は次のように表されます。
V=vBL
レンツの法則および右ねじの法則より、この誘導起電力は回路を反時計回りに流そうとする向きに生じます。回路を流れる電流を I、コンデンサーに蓄えられている電荷を q とすると、キルヒホッフの第2法則(回路方程式)は次のように成り立ちます。
vBL−Cq−RI=0
運動方程式と時間の経過
電流 I が導体棒を流れるとき、導体棒は磁場から左向き(運動を妨げる向き)に大きさ FA=IBL のアンペール力を受けます。したがって、導体棒の運動方程式は次のようになります。
mdtdv=F−IBL
ここで、回路方程式の両辺を時間 t で微分します。電流と電荷の関係 I=dtdq を用いると、次式が得られます。
BLdtdv−CI−RdtdI=0
十分な時間が経過すると、電流の大きさは一定値 I に近づくため、電流の時間変化率は無視できるようになります(dtdI→0)。また、このとき導体棒の加速度 dtdv も一定値 a に近づきます。 これより、上記の微分した回路方程式は次の関係に落ち着きます。
BLa−CI=0⟹a=CBLI
電流の算出
このときの運動方程式は ma=F−IBL と表されるため、求めた加速度 a を代入します。
m(CBLI)=F−IBL
両辺に CBL を掛けて I について整理します。
mI=FCBL−ICB2L2
I(m+CB2L2)=FCBL
I=m+CB2L2FCBL
数値代入
与えられた制約の数値を代入して計算します。
- 分母の項: CB2L2=0.500×2.002×0.4002=0.500×4.00×0.160=0.320 kg
- 分母全体: m+CB2L2=0.200+0.320=0.520 kg
- 分子の項: FCBL=3.00×0.500×2.00×0.400=1.20 A⋅kg
したがって、電流 I は次のようになります。 I=0.5201.20=52120=1330 A
これを既約分数 qp と比較すると、p=30、q=13 となります。 求める値は p+q=30+13=43 です。
解答:43