問題文
平行板コンデンサーの極板間隔の変更と電気的エネルギー
問題文
真空中に、極板の面積が S、極板の間隔が d である平行板コンデンサーがある。このコンデンサーを電圧 V の直流電源に接続し、十分に時間が経過した。真空の誘電率を ε0 とする。
次に、コンデンサーを電源に接続した状態のまま、極板間の引力に抗して外力を加え、極板の間隔をゆっくりと d から 3d まで広げた。この変化の間、コンデンサーの極板の静電容量や蓄えられる電荷は変化していく。
極板の間隔を広げる過程において、電源がされた仕事(電源に流れ込んだ電気的エネルギー)を、ε0,S,d,V を用いて表した文字式を求めよ。
制約
- ε0=8.85×10−12 F/m
- S=0.200 m2
- d=2.00×10−3 m
- V=300 V
入力形式
電源がされた仕事の大きさ W [J] を計算すると、 A×10−7 J となる。このときの係数 A の値を求め、その値を表す自然数を入力せよ。
解説
初期状態と変化後の静電容量・電荷
極板間隔が d のときのコンデンサーの静電容量を C1、蓄えられている電荷の大きさを Q1 とします。
C1=ε0dS
Q1=C1V=ε0dSV
極板間隔を 3d に広げたときの静電容量を C2、蓄えられている電荷の大きさを Q2 とします。電源に接続されたままであるため、電圧 V は一定です。
C2=ε03dS=31C1
Q2=C2V=ε03dSV=31Q1
電源がされた仕事
極板の間隔を広げることで、コンデンサーの電荷は Q1 から Q2 へと減少します。この減少した分の電荷 ΔQ は、正極板から電源の正極側へと逆流します。
ΔQ=Q1−Q2=32Q1=3d2ε0SV
電荷が電源の電圧 V に逆らって正極に流れ込むため、電源は電気的エネルギーを吸収します。したがって、電源がされた仕事 W は次のように求められます。
W=ΔQ×V=3d2ε0SV2
数値代入
与えられた制約の数値を式に代入します。
W=3×(2.00×10−3)2×(8.85×10−12)×0.200×3002
分子と分母の各数値を整理して計算します。
- V2=3002=9.00×104
- 分子: 2×8.85×10−12×0.200×9.00×104=31.86×10−8=3.186×10−7
- 分母: 3×2.00×10−3=6.00×10−3
これらより、仕事 W を算出します。
W=6.00×10−33.186×10−7=0.531×10−4=5.31×10−5 J
入力形式は A×10−7 J であるため、桁数を合わせます。
5.31×10−5=531×10−7 J
したがって、係数 A は 531 となります。
解答:531