GWCA001 問題1
問題文
傾いたレール上を運動する導体棒と電磁誘導
問題文
水平面に対して角度 θ だけ傾いた滑らかな2本の平行な導線レールが、距離 L だけ離れて固定されている。レールの最高点には、抵抗値 R の抵抗器が接続されている。レールで作られる斜面全体には、斜面に垂直で上向きの一様な磁場(磁束密度 B)がかけられている。
このレール上に、レールと直交するように質量 m の導体棒を載せて静かに手を放したところ、導体棒はレールに沿って斜面を滑り降りた。導体棒およびレールの抵抗、回路の自己インダクタンス、ならびに空気抵抗はすべて無視できるものとし、重力加速度の大きさを g とする。
導体棒を放してから十分な時間が経過すると、導体棒は一定の速度 v で等速直線運動をするようになった。このときの速度の大きさ v を表す文字式を求めよ。
制約
- m=0.200 kg
- g=9.80 m/s2
- θ=30.0∘
- R=4.00 Ω
- B=0.700 T
- L=1.00 m
入力形式
十分な時間が経過したときの導体棒の速度の大きさ v [m/s] を求め、その値を表す自然数を入力せよ。
解説
解説
誘導起電力と電流の立式
導体棒がレールに沿って下向きに速さ v で運動しているとき、導体棒が磁線を横切ることで電磁誘導が起こります。導体棒に生じる誘導起電力の大きさ V は次のように表されます。 V=vBL
レンツの法則より、この起電力は磁束の変化を妨げる向き(上から見て反時計回り)に電流を流そうとします。抵抗器の抵抗値が R であり、その他の抵抗は無視できるため、オームの法則より回路を流れる電流の大きさ I は次のようになります。 I=RV=RvBL
導体棒が受ける力と運動方程式
電流 I が流れる導体棒は、磁場からアンペール力(電磁気力)を受けます。フレミングの左手の法則より、この力の向きは斜面に沿って上向きとなります。その大きさ FA は次のように表されます。 FA=IBL=RvB2L2
導体棒には、斜面平行下向きに重力の成分 mgsinθ が働いています。したがって、導体棒の斜面下向きを正とする運動方程式は次のようになります。 mdtdv=mgsinθ−RvB2L2
等速直線運動時の速度の算出
十分な時間が経過すると、導体棒は一定の速度で等速直線運動をするようになります。このとき加速度は 0 (dtdv=0)となるため、斜面方向の力がつり合います。 mgsinθ−RvB2L2=0
この式を v について解きます。 v=B2L2mgRsinθ
数値代入
与えられた制約の数値を代入して計算します。sin30.0∘=0.500 であることに注意します。 v=0.7002×1.0020.200×9.80×4.00×0.500
分子と分母をそれぞれ計算します。
- 分子: 0.200×9.80×4.00×0.500=3.92
- 分母: 0.7002×1.002=0.490
したがって、速度 v は次のようになります。 v=0.4903.92=8.00 m/s
入力すべき自然数は 8 です。
解答:8