GSO012 問題4
問題文
気圧変化による沸点下降と水の加熱に必要な熱量
問題文
ある高地において、大気圧が基準気圧 P0 より低い一定値 P となっている。
気圧が P 以上 P0 以下の範囲では、水の沸点 Tb は、基準気圧 P0 における沸点 T0 および気圧変化に対する沸点の変化率 k を用いて、近似的に
Tb=T0−k(P0−P)で表されるものとする。
初温 T1、質量 m の水を、この高地で沸騰が始まる温度 Tb まで加熱するために水が受け取る熱量 Q を求めよ。
ただし、加熱中の大気圧は一定であり、水の比熱 c は温度によらず一定とする。また、沸騰が始まるまでの水の蒸発による熱量の損失、容器が受け取る熱量、および外界への熱の移動は無視できるものとする。
制約
- P0=100kPa
- P=80kPa
- k=0.300∘C/kPa
- T0=100∘C
- T1=16∘C
- m=0.500kg
- c=4.20×103J/(kg⋅K)
入力形式
熱量 Q を kJ 単位で表した数値を既約分数 qp とする。ただし、p,q は互いに素な自然数である。
p+q を自然数で入力せよ。
解説
高地における水の沸点
水が沸騰し始める温度は周囲の圧力によって変化します。ここでは、問題文で与えられた近似関係を用いて、気圧 P における沸点を求めます。
Tb=T0−k(P0−P)制約の値を代入すると、
Tb=100∘C−(0.300∘C/kPa)(100−80)kPa=94.0∘Cとなります。
このように、大気圧が低くなると水の沸点も低くなります。なお、実際の沸点と圧力の関係は厳密には直線ではありませんが、ここでは指定された圧力範囲における近似式として扱っています。
水の温度上昇
水は初温 T1 から沸点 Tb まで加熱されるので、温度変化は、
ΔT=Tb−T1です。
したがって、
ΔT=94.0∘C−16∘C=78.0Kとなります。
温度差については、セルシウス温度での差と絶対温度での差の数値は等しいため、比熱の単位に合わせて K で表せます。
加熱に必要な熱量
水の比熱を c、質量を m とすると、温度を ΔT 上昇させるために水が受け取る熱量は、
Q=mcΔTです。
この問題では、蒸発、容器への熱移動、外界への熱移動を無視しているため、この式で水が受け取る熱量を求めることができます。
制約の値を代入すると、
Q=(0.500kg)(4.20×103J/(kg⋅K))(78.0K)=163800J=163.8kJとなります。
入力値の決定
Q の kJ 単位での数値を既約分数で表すと、
163.8=101638=5819です。
したがって、
p=819,q=5より、
p+q=824となります。
よって、入力すべき自然数は 824 です。