GSO011 問題8
問題文
非並行コンデンサの静電容量
問題文
一辺の長さが l の正方形の上側極板と、十分に大きい水平な下側極板からなるコンデンサがある。初め、2枚の極板は平行であり、極板間距離は d である。
上側極板の一辺を水平な回転軸として固定し、その辺における上下の極板間距離を d に保ったまま、上側極板を角度 θ だけ上向きに回転させる。
下側極板上で回転軸に垂直な向きに座標 X を取り、回転軸の真下を X=0 とする。
傾けた後の上側極板の下側極板への正射影領域を、回転軸に平行な十分に細い帯に分割する。下側極板上で幅 dX の帯について、有効面積を ldX、極板間距離をその位置での鉛直距離とする平行平板コンデンサとして近似する。
各微小コンデンサは並列に接続されているものとして扱い、微小部分どうしの相互作用および端効果は無視する。
極板間の空間は一様な誘電率 ε をもつものとする。
制約
- l=7.0m
- d=1.0m
- θ=30∘
- ε=3.90×10−11F/m
入力形式
傾けた後の静電容量 C を求める。
その結果を
C=cablned1×10−10Fと表す。
ただし、a,b,c,d1,e は自然数であり、b は 1 より大きい平方因子をもたず、a と c、および d1 と e はそれぞれ互いに素である。
a+b+c+d1+e を入力せよ。
解説
極板間距離
回転軸から下側極板に沿って距離 X だけ離れた位置では、上側極板の高さは Xtanθ だけ増加します。
したがって、その位置における上下の極板間距離は
h(X)=d+Xtanθです。
また、上側極板の回転軸に垂直な方向の長さは l であるため、下側極板への正射影の長さは
lcosθです。
よって、X の範囲は
0≤X≤lcosθとなります。
微小部分の静電容量
下側極板上で幅 dX の帯を考えます。
問題文で指定された近似では、この部分の有効面積は
ldXであり、極板間距離は h(X) です。
したがって、この微小部分の静電容量は
dC=d+XtanθεldXとなります。
各微小部分は並列接続として扱うため、全静電容量はこれらを加え合わせればよく、
C=∫0lcosθd+XtanθεldXとなります。
積分
積分すると、
C=tanθεlln(dd+lsinθ)を得ます。
制約より、
sin30∘=21,tan30∘=31なので、
dd+lsinθ=1.01.0+7.0×21=29です。
また、
tanθεl=(3.90×10−11)×7.0×3より、
tanθεl=2.733×10−10Fとなります。
したがって、
C=2.733ln29×10−10Fです。
2.73=100273 であるため、
C=1002733ln29×10−10Fとなります。
よって、
a=273,b=3,c=100,d1=9,e=2です。
したがって、
a+b+c+d1+e=273+3+100+9+2=387となります。
入力する自然数は 387 です。