GSO009 問題5
問題文
自己誘導から比較する2つのコイルの磁気エネルギー
問題文
自己インダクタンスがそれぞれ LA, LB である2つのコイル A、B がある。各コイル自身の電気抵抗は無視できるものとする。
コイル A、B は、それぞれ抵抗器および直流電源と直列に接続されている。各回路について、以下で指定する電流の向きを正の向きとする。
コイル A の回路では、電源は正の向きに電流を流そうとする向きに接続されている。ある瞬間、正の向きに電流 IA が流れており、その電流は増加している。
コイル B の回路では、電源は正の向きとは逆向きに電流を流そうとする向きに接続されている。ある瞬間、正の向きに電流 IB が流れており、その電流は減少している。
この瞬間にコイル A、B に蓄えられている磁気エネルギーをそれぞれ UA, UB とする。
比 UA/UB を求めよ。
制約
- コイル A の回路
- 電源の起電力:EA=12.0V
- 抵抗:RA=5.00Ω
- 電流:IA=1.20A
- 電流の変化率:dtdIA=15.0A/s
- コイル B の回路
- 電源の起電力:EB=3.00V
- 抵抗:RB=4.00Ω
- 電流:IB=0.800A
- 電流の変化率:dtdIB=−10.0A/s
- 導線およびコイル自身の電気抵抗は無視できる。
- 各電源の内部抵抗は無視できる。
入力形式
UBUA=qpと既約分数で表したとき、自然数 p+q を入力せよ。
解説
コイル A の自己インダクタンス
自己インダクタンス L のコイルでは、電流が変化すると、その変化を妨げる向きに自己誘導による起電力が生じます。その大きさは、
LdtdIです。
コイル A では正の向きの電流が増加しているため、自己誘導による起電力は正の向きとは逆向きに生じます。
したがって、回路についてキルヒホッフの第2法則を適用すると、
EA−RAIA−LAdtdIA=0となります。
よって、
LA=dIA/dtEA−RAIAです。
数値を代入すると、
LA=15.012.0−5.00×1.20=15.06.00=0.400Hとなります。
コイル B の自己インダクタンス
コイル B では正の向きの電流が減少しています。そのため、自己誘導による起電力は電流の減少を妨げるように、正の向きに生じます。
一方、電源は正の向きとは逆向きに電流を流そうとする向きに接続されています。
正の向きに回路を一周してキルヒホッフの第2法則を適用すると、
−EB−RBIB−LBdtdIB=0となります。
ここで、
dtdIB=−10.0A/sなので、
LBdtdIB=EB+RBIBが得られます。
したがって、
LB=∣dIB/dt∣EB+RBIBです。
数値を代入すると、
LB=10.03.00+4.00×0.800=10.06.20=0.620Hとなります。
磁気エネルギーの比較
自己インダクタンス L のコイルに電流 I が流れているとき、コイルに蓄えられる磁気エネルギーは、
U=21LI2です。
したがって、
UA=21×0.400×(1.20)2=0.288Jです。
また、
UB=21×0.620×(0.800)2=0.1984Jです。
よって、
UBUA=0.19840.288=3145となります。
したがって、
p=45,q=31より、
p+q=76です。
入力すべき自然数は 76 です。