GSO006 問題8
問題文
半分の電流から共振の鋭さを読む直列共振回路
問題文
正弦波交流電源、抵抗、コイル、可変コンデンサーを直列につないだ回路を考える。交流電源の実効電圧を V、角周波数を ω とする。抵抗値を R、コイルの自己インダクタンスを L、コンデンサーの電気容量を C とする。コイルの内部抵抗や配線抵抗はすべて R に含め、R と L は周波数や電流によって変化しないものとする。
電源の角周波数 ω は一定に保ち、可変コンデンサーの電気容量 C だけを変える。ある電気容量 C0 で回路の実効電流が最大になった。この最大電流を Imax とする。
次に、C0 より小さい電気容量 C1 と、C0 より大きい電気容量 C2 に設定したところ、どちらの場合も実効電流はちょうど 21Imax になった。
この回路の共振時の鋭さを表す量
Q=RωLを求める。
制約
- V=5.00V
- L=47.0μH
- C1=80.0pF
- C2=125pF
入力形式
Q2 を既約分数 qp で表したとき、p+q を入力せよ。
解説
直列交流回路の電流
直列回路では、抵抗、コイル、コンデンサーを同じ実効電流が流れます。角周波数 ω の正弦波交流に対して、コイルのリアクタンスは ωL、コンデンサーのリアクタンスは ωC1 です。
直列回路全体のインピーダンスの大きさは
Z=R2+(ωL−ωC1)2です。したがって実効電流は
I=R2+(ωL−ωC1)2Vとなります。
ここで
X=ωL−ωC1とおくと、X はコイルとコンデンサーの効果のずれを表す量です。
共振条件
実効電流が最大になるのは、分母が最小になるときです。抵抗 R は一定なので、最小になる条件は
X=0です。よって共振時には
ωL=ωC01が成り立ちます。このときインピーダンスは R だけになり、最大電流は
Imax=RVです。
電流が半分になる条件
C=C1 または C=C2 のとき、電流は
I=21Imaxです。つまり
R2+X2V=21⋅RVです。両辺を整理すると
R2+X2=2Rとなるので、
X2=3R2です。したがって
∣X∣=3Rとなります。
ここで、C1<C0<C2 なので、C1 側と C2 側ではリアクタンスのずれの符号が反対になります。よって
ωL−ωC11=−3R ωL−ωC21=+3Rと書けます。
逆数を使って対称性を見る
共振条件
ωL=ωC01を使うと、リアクタンスのずれは
X=ωC01−ωC1です。
C1 と C2 で ∣X∣ が等しいため、
C01−C11=−(C01−C21)が成り立ちます。これを整理すると、
C01=21(C11+C21)です。
また、C1 と C2 の差から
ω1(C11−C21)=23Rとなります。
Q を C1,C2 だけで表す
求めたい量は
Q=RωLです。共振条件より
ωL=ωC01なので、
Q=ωC0R1です。
先ほどの式から
R=23ω1(C11−C21)です。これを代入すると、
Q=ωC01⋅C11−C2123ωしたがって
Q=C0(C11−C21)23です。
さらに
C01=21(C11+C21)を用いると、
Q=3C11−C21C11+C21となります。
数値代入
C1=80.0pF、C2=125pF より、
C11:C21=80.01:1251です。単位は比で打ち消し合うので、数値だけを使えばよいです。
80.01=801 1251=1251したがって
Q=3801−1251801+1251です。
分子と分母を整理します。
801+1251=10000125+80=10000205 801−1251=10000125−80=1000045よって
Q=3⋅45205=9413です。
したがって
Q2=(9413)2=81412⋅3=271681これは既約分数なので、
p=1681,q=27です。
よって入力すべき自然数は
p+q=1708です。