GSO005 問題4
問題文
押し付けられた箱にはたらく摩擦力
問題文
水平で固定された粗い床面上に、質量 m の箱が置かれている。 この箱に対し、水平右向きに大きさ F の引く力を加えた。 同時に、箱の上面には、床面に押し付けるように鉛直下向きに大きさ P の力を加え続けている。 箱と床との間の静止摩擦係数を μ、動摩擦係数を μ′、重力加速度の大きさを g とする。 このとき、箱が床から受けている摩擦力の大きさを f とする。 ただし、箱が転倒することはないものとする。 物理現象を正しくモデル化し、f の値を求めよ。
制約
- m=15.0kg
- P=45.0N
- F=137.5N
- μ=0.80
- μ′=0.60
- g=9.8m/s2
入力形式
求めた摩擦力の大きさ f (単位は N)の数値を 10 倍し、得られた自然数を入力せよ。
解説
鉛直方向の力のつりあいと垂直抗力
まず、箱にはたらく鉛直方向の力について考えます。 箱には下向きに重力 mg、下向きに押し付ける力 P、そして上向きに床からの垂直抗力 N がはたらいています。 箱は鉛直方向には移動しないため、これらの力はつりあっています。 力のつりあいの式より、垂直抗力 N は次のように表されます。 N=mg+P 制約の数値を代入して N を計算します。 N=15.0×9.8+45.0 N=147.0+45.0=192.0N
最大静止摩擦力の計算
次に、箱が動き出す直前の摩擦力である「最大静止摩擦力 fmax」を求めます。 最大静止摩擦力は、静止摩擦係数 μ と垂直抗力 N の積で表されます。 fmax=μN 数値を代入すると以下のようになります。 fmax=0.80×192.0=153.6N
箱の状態の判定
箱を水平右向きに引く力 F と、最大静止摩擦力 fmax の大きさを比較します。 引く力は F=137.5N であり、最大静止摩擦力は fmax=153.6N です。 F<fmax 加えた引く力が最大静止摩擦力を超えていないため、箱は動き出さず、静止状態を維持することが物理的にも確認できます。
静止摩擦力の決定
箱が静止している場合、水平方向の力はつりあっています。 したがって、箱にはたらく静止摩擦力 f は、引く力 F と等しい大きさで、逆向き(水平左向き)にはたらきます。 多くの学習者が誤って f=μN や f=μ′N を摩擦力として答えてしまいますが、静止摩擦力は「加えた力と釣り合うように大きさが変化する」という性質を持つことに注意しなければなりません。 f=F 数値を代入して、静止摩擦力の大きさを求めます。 f=137.5N
最終的な解答値の計算
入力形式の指示に従い、求めた f の数値を 10 倍します。 137.5×10=1375 したがって、入力すべき自然数は 1375 となります。