GSO003 問題2
問題文
磁気浮上コースターのシミュレーションと滑走速度
問題文
遊園地の新アトラクションとして、磁気浮上技術を用いて車体と軌道の間の摩擦を完全に排除した、直線状の斜面を下る「リニア・コースター」が設計されている。 このコースターの運動は空気抵抗を無視できるものとし、斜面を滑り降りるときの加速度(1秒あたりの速さの増加量)を a とすると、a は斜面の高さ h に比例し、斜面の長さ L に反比例することが理論的に分かっている。すなわち、未知の比例定数を k とすると以下の関係式が成り立つ。
a=k×Lh設計チームは、コンピュータ・シミュレーションを用いて事前の動作テストを行った。 シミュレーション空間上に長さ L0、高さ h0 のテスト斜面を構築し、最上部から車体を静かに発進させたところ、車体の加速度は a0 であった。
次に、このシミュレーション結果に基づき、実際の建設予定地に長さ L1、高さ h1 の本番用斜面コースを設計した。 この本番用コースの最上部から車体を静かに発進させたとき、発進してから時間 T が経過した瞬間の車体の速さ v を求めよ。
制約
- L0=5.0 m
- h0=2.0 m
- a0=3.92 m/s2
- L1=50.0 m
- h1=15.0 m
- T=4.0 s
入力形式
得られた速さ v [m/s] の値を 100 倍した値を自然数で回答せよ。
解説
シミュレーションデータから比例定数を求める
問題文より、斜面を滑り降りる物体の加速度 a は、a=k×Lh で表されます。 まずはシミュレーションのテストデータを使って、未知の比例定数 k を求めます。 与えられた制約 L0=5.0 m、h0=2.0 m、a0=3.92 m/s2 を式に代入します。
3.92=k×5.02.0分数を小数に直すと 5.02.0=0.4 となるため、式は以下のようになります。
3.92=k×0.4両辺を 0.4 で割って、比例定数 k を求めます。
k=0.43.92=9.8 m/s2本番用コースにおける加速度の算出
次に、求めた比例定数 k=9.8 を用いて、本番用コースでの加速度 a1 を計算します。 本番用コースの寸法は L1=50.0 m、h1=15.0 m です。
a1=9.8×50.015.0分数の部分を約分(あるいは小数に変換)すると 50.015.0=103=0.3 となるため、
a1=9.8×0.3=2.94 m/s2これにより、本番用のリニア・コースターでは、車体の速さが1秒間に 2.94 m/s ずつ増加することが分かりました。
指定された時間経過後の速さの算出
車体は最上部から静かに発進した(初めの速さが 0 m/s)ため、時間 T だけ滑り降りたときの速さ v は、「1秒あたりの速さの増加量(加速度) × 時間」でシンプルに求められます。 与えられた時間は T=4.0 s です。
v=a1×T v=2.94×4.0=11.76 m/s(※補足:4.0秒間に進む距離 x を念のため確認すると、x=21a1T2=21×2.94×4.02=23.52 m となります。これはコースの全長 50.0 m の半分以下であり、車体は確実に斜面を滑走中であることが数学的に保証されています。)
最後に入力形式の指示に従い、得られた速さ v の値を 100 倍します。
11.76×100=1176したがって、最終的な回答となる自然数は 1176 となります。