GSO002 問題4
問題文
切手収集家と秘密のマイクロプリント:凸レンズによる拡大の原理
問題文
ある切手収集家が、19世紀の貴重な切手に記された非常に小さな「マイクロプリント」を鑑定するために、ルーペ(凸レンズ)を使用している。
このルーペの焦点距離を f とし、切手の表面をレンズの光軸に対して垂直に配置する。切手とレンズの距離を a としたとき、レンズを通して観察されるマイクロプリントの像は、実物よりも大きな正立の虚像として現れた。
このマイクロプリントの実物の長さを L とするとき、レンズによって形成される虚像の長さ L′ を求めよ。
なお、レンズは薄いものとし、光軸付近の光線のみを考えるものとする。また、虚像の大きさ L′ は、倍率 m を用いて L′=m×L と定義される。
制約
各変数の値は以下の通りとする。
- ルーペの焦点距離 f=120 mm
- 切手からレンズまでの距離 a=90 mm
- マイクロプリントの実物の長さ L=7 mm
入力形式
レンズによって形成される虚像の長さ L′ を mm 単位で求め、その自然数値を回答せよ。
解説
1. 凸レンズの写像公式の適用
凸レンズにおいて、物体からレンズまでの距離を a、レンズから像までの距離を b、焦点距離を f とすると、以下の写像公式が成り立ちます。
a1+b1=f1本問では、正立の虚像が形成されているため、像の性質から b は負の値(b<0)となります。与えられた数値 a=90 mm、f=120 mm を代入して、像の位置 b を求めます。
901+b1=1201これを b1 について整理します。
b1=1201−901右辺を通分して計算します(最小公倍数は 360 です)。
b1=3603−3604=−3601したがって、像の位置は以下の通りとなります。
b=−360 [mm]この負号は、像が物体と同じ側(レンズの前方)にできる「虚像」であることを示しています。
2. 倍率 m の算出
レンズによる像の倍率 m は、物体距離 a と像距離の絶対値 ∣b∣ の比で表されます。
m=a∣b∣求めた b=−360 と、与えられた a=90 を代入します。
m=90∣−360∣=90360=4これにより、このルーペによって像の大きさは実物の 4 倍に拡大されていることがわかります。
3. 像の長さ L′ の決定
最後に、実物の長さ L=7 mm に倍率 m=4 を掛けることで、虚像の長さ L′ を求めます。
L′=m×L=4×7=28 [mm]答え: 28