量子力学的な期待値計算と、高度な数学的手法(微積分)を完遂する必要があります。
1次元井戸型ポテンシャルの基底状態の規格化された波動関数は以下の通りです。
ψ(x)=L2sin(Lπx)(0≤x≤L)
1. 位置の期待値 ⟨x⟩ と ⟨x2⟩
対称性より、⟨x⟩=2L は明らかです。⟨x2⟩ を計算します。
⟨x2⟩=∫0Lx2∣ψ(x)∣2dx=L2∫0Lx2sin2(Lπx)dx
半角の公式 sin2θ=21−cos2θ を用いると、
⟨x2⟩=L1∫0Lx2(1−cos(L2πx))dx=3L2−L1∫0Lx2cos(L2πx)dx
右辺第2項を部分積分で2回展開します。
∫0Lx2cos(L2πx)dx=[x22πLsin(L2πx)]0L−πL∫0Lxsin(L2πx)dx
第1項はゼロになります。さらに部分積分を行うと、
=−πL([x(−2πLcos(L2πx))]0L−∫0L(−2πLcos(L2πx))dx)
=−πL(−L2πL−0)=2π2L3
したがって、
⟨x2⟩=3L2−2π2L2=L2(31−2π21)
位置の分散 Δx2 は以下のようになります。
Δx2=⟨x2⟩−⟨x⟩2=L2(31−2π21)−4L2=L2(121−2π21)
2. 運動量の期待値 ⟨p⟩ と ⟨p2⟩
運動量演算子 p^=−iℏdxd を用います。ψ(x) が実関数であり、境界でゼロになるため ⟨p⟩=0 です。
⟨p2⟩ を計算します。
p^2=−ℏ2dx2d2
⟨p2⟩=∫0Lψ(x)(−ℏ2dx2d2)ψ(x)dx=−ℏ2L2∫0Lsin(Lπx)(−L2π2sin(Lπx))dx
=L2π2ℏ2∫0LL2sin2(Lπx)dx=L2π2ℏ2
運動量の分散 Δp2 は以下のようになります。
Δp2=L2π2ℏ2
3. 不確定性関係の積の計算
(ΔxΔp)2=Δx2⋅Δp2=L2(121−2π21)⋅L2π2ℏ2=(12π2−21)ℏ2=(12π2−6)ℏ2
問題の形式 (CAπ2+B)ℏ2 と比較すると、A=1、B=−6、C=12 となります。(A=1 と C=12 は互いに素)
したがって、求める値は以下の通りです。
A×∣B∣×C=1×∣−6∣×12=72
解答: 72