GSO000 問題3
問題文
磁場中を運動する導体棒とコンデンサー
問題文
鉛直上向きに磁束密度 B の一様な磁場が存在する水平面上に、間隔 L で平行な十分に長い2本の金属レールが固定されている。レールの左端には電気容量 C の充電されていないコンデンサーが接続されている。 質量 m の金属棒をレールに垂直に載せ、時刻 t=0 に初速度 v0 を右向きに与えた。金属棒はレールと垂直を保ちながら滑らかに移動する。回路全体の電気抵抗および金属棒とレールの間の摩擦はすべて無視できるものとする。 十分に時間が経過した後、金属棒の速度は一定の値 vf に漸近した。この最終的な速度 vf を求めよ。
制約
- 金属棒の質量 m=2.0×10−2 kg
- コンデンサーの電気容量 C=0.50 F
- 磁束密度 B=0.20 T
- レールの間隔 L=1.0 m
- 初速度 v0=12 m/s
入力形式
最終的な金属棒の速さ vf を m/s 単位で求め、その数値を自然数で回答せよ。
解説
入試の頻出パターンである磁場中を動く導体棒の運動ですが、電気抵抗が無視できるため、力積と運動量の関係から複数の保存則を連立して解く必要があります。
時刻 t における金属棒の速度を v(t) とします。このとき、金属棒に生じる誘導起電力 V(t) は以下のようになります。
V(t)=v(t)BL電気抵抗がゼロであるため、この起電力はコンデンサーの極板間の電位差に等しくなります。したがって、コンデンサーに蓄えられる電荷 Q(t) は、
Q(t)=CV(t)=Cv(t)BLとなります。回路を流れる電流 I(t) は電荷の時間変化率 dtdQ であるため、
I(t)=dtdQ(t)=CBLdtdv(t)この電流が磁場から受けるアンペール力 F(t) は進行方向と逆向き(左向き)に働き、その大きさは I(t)BL です。
F(t)=−I(t)BL=−CB2L2dtdv(t)金属棒の運動方程式 mdtdv(t)=F(t) より、
mdtdv(t)=−CB2L2dtdv(t)⟹(m+CB2L2)dtdv(t)=0これは、時間に対して (m+CB2L2)v(t) が一定であることを意味します(一種の保存則)。 初期状態(t=0)では v(0)=v0、最終状態(t→∞)では v(∞)=vf であるため、 上記の方程式を時間積分することで、与えられた力積と運動量の変化を正しく評価できます。
∫0∞mdtdvdt=∫0∞(−BLI(t))dt mvf−mv0=−BL∫0∞I(t)dt=−BLQfここで、最終的な電荷 Qf=CvfBL です。これを代入すると、
m(vf−v0)=−CB2L2vf (m+CB2L2)vf=mv0⟹vf=m+CB2L2mv0数値を代入します。 CB2L2=0.50×(0.20)2×(1.0)2=0.50×0.040=0.020 kg
vf=0.020+0.0200.020×12=21×12=6.0 m/s解答: 6