GNTMC001 問題8
問題文
双対磁場偏向を伴う電子ビームのド・ブロイ波平面波干渉と空間周期性
問題文
電子(質量 m、電荷 −e)を電圧 V0 の電極で加速し、平行な電子ビームを x 軸正の向きに2本作った。ただし、加速前の電子の運動エネルギーは eV0 に比べて十分に小さく、加速後の電子の速さも非相対論的な範囲である。また、2本の電子ビームの z 座標はともに 0 で、y 座標は絶対値が等しく符号が逆である。
この2本の電子ビームのうち、y 座標が正のものは一様磁場 B=(0,0,−B0) から力を受け y 軸負の向きに偏向し、y 座標が負のものは一様磁場 B=(0,0,B0) から力を受け y 軸正の向きに偏向した。ただし、2つの磁場はともに 0<x<d の範囲にかかっていた。
磁場領域を通過した後、偏向した2本の電子ビームが交わる場所に x 軸に垂直なスクリーンを置くと、スクリーン上では量子力学的効果、すなわち2つの電子ビームのド・ブロイ波の平面波干渉により電子検出の強度分布が y 軸方向に周期性を示しており、その明線間隔は Δy であった。磁場の幅 d を求めよ。ただし、プランク定数を h とする。
制約
- m=9.1×10−31,kg
- e=1.6×10−19,C
- V0=50.0,V
- B0=5.0×10−5,T
- Δy=3.3×10−10,m
- h=6.6×10−34,J,s
入力形式
無次元量
10−6,mdは自然数となるので、これを入力せよ。
解説
解説
1. 磁場中の円運動と偏向角
加速後の電子の速さを v、運動量を p とします。磁場 B0 中での電子のサイクロトロン運動の半径 R は、ローレンツ力
evB0=Rmv2より、
R=eB0pとなります。磁場の幅が d であることから、電子ビームの偏向角を θ とすると、幾何学的関係より、
sinθ=Rd=peB0dが得られます。
2. ド・ブロイ波の干渉と磁場の幅 d の導出
電子のド・ブロイ波長 λ=h/p より、スクリーン上での明線間隔 Δy は、
Δy=2sinθλ=2eB0dhと表されます。これより、磁場の幅 d は以下のように求められます。
d=2eB0Δyh3. 数値代入と最終計算
制約に与えられた各数値を代入します。
d=2×(1.6×10−19)×(5.0×10−5)×(3.3×10−10)6.6×10−34=0.125,m=1.25×10−1,m入力形式に従って計算を行うと、
10−6,md=10−60.125=125000入力すべき値は125000です。