無次元化と正準構造
定義より
Q^=ℏmωx^,P^=ℏmωp^
なので、
[Q^,P^]=ℏmωℏmω1[x^,p^]=ℏ1iℏ=i
です。したがって、Q^ と P^ は無次元の正準共役変数です。
モジュラー観測量が同時に測れる条件
Baker-Campbell-Hausdorff公式を用います。
A=iλQ^,B=−iμP^
とおくと、
[A,B]=[iλQ^,−iμP^]=λμ[Q^,P^]=iλμ
です。この交換子は定数なので、
eAeB=eBeAe[A,B]
が使えます。よって、
eiλQ^e−iμP^=eiλμe−iμP^eiλQ^
です。
ここで λμ=2πν、ν は整数なので、
eiλμ=ei2πν=1
です。したがって、
S^QS^P=S^PS^Q
となります。
これは Q^ と P^ が可換になるという意味ではありません。通常の位置・運動量の不確定性は残ったまま、周期的なユニタリ観測量だけが可換になるという構造です。
状態の期待値
n=2 なので、
∣ψ⟩=1−α∣0⟩+eiφα∣2⟩
です。偶数番目の数状態だけの重ね合わせなので、
⟨Q^⟩=0,⟨P^⟩=0
です。
また、
Q^=2a^+a^†,P^=i2a^−a^†
です。ここで
A=⟨a^2⟩
とおきます。
a^2∣2⟩=2∣0⟩ より、
A=2α(1−α)eiφ
です。制約より α=2/3 なので、
2α(1−α)=2⋅32⋅31=32
です。したがって、
A=32(cosφ+isinφ)=32(53+i54)=52+i158
です。
また、
⟨a^†a^⟩=2α=34
です。
共分散行列
Q^2 と P^2 は
Q^2=2a^2+a^†2+2a^†a^+1
P^2=2−a^2−a^†2+2a^†a^+1
です。したがって、
(ΔQ)2=⟨a^†a^⟩+21+ReA
(ΔP)2=⟨a^†a^⟩+21−ReA
です。
よって、
(ΔQ)2=34+21+52=3067
(ΔP)2=34+21−52=3043
です。
さらに対称共分散
C=21⟨Q^P^+P^Q^⟩
は
C=ImA=158
です。
Robertson-Schrödinger不確定性
この状態では
(ΔQ)2(ΔP)2−C2=3067⋅3043−(158)2
です。計算すると、
(ΔQ)2(ΔP)2−C2=9002881−900256=9002625=1235
です。
これは
1235>41
を満たしており、正準不確定性関係に矛盾しません。
量子フィッシャー情報行列
変位
D^(u,v)=exp(−iuP^+ivQ^)
に対して、u の生成子は P^、v の生成子は −Q^ です。純粋状態の量子フィッシャー情報行列は、生成子の共分散行列の 4 倍なので、
F=4((ΔP)2−C−C(ΔQ)2)
です。
したがって、
detF=16((ΔQ)2(ΔP)2−C2)
です。先ほどの結果より、
detF=16⋅1235=3140
です。
最終計算
ν=2 なので、
J=ν2detF=22⋅3140=3560
です。
よって、
p=560,q=3
であり、入力すべき自然数は
p+q=563
です。