GEO002 問題1
問題文
防波堤の切れ目がつくる静かな水面
問題文
直線状の波消し板に、一対の同じ幅の非常に細い開口 A と B がある。開口の間隔を d とし、その中点を O とする。水面波は波消し板に正面から入射し、開口 A,B に到達した時点では同位相である。
ホイヘンスの原理により、各開口は同じ振動数の二次波源としてふるまうものとする。開口の幅は波長に比べて十分小さく、開口から観測点へ届く波の振幅の差と減衰は無視できるとする。
O から波消し板に垂直な方向へ距離 L だけ離れた位置に、波消し板と平行な観測ロープを張る。このロープ上で、O の正面にある点を原点とし、開口 A 側を正の向きとして座標 y を定める。L は十分大きく、ロープ上の点での経路差は
Δ≃Ldyと近似できる。
観測ロープには間隔 s の目印が付いている。y>0 の範囲で、原点に最も近い、水面の振幅が最小になる点を考える。
制約
- λ=0.280 m
- d=2.40 m
- L=12.0 m
- s=0.0250 m
入力形式
y>0 の範囲で原点に最も近い振幅最小点の座標を y0 とする。次の値
N=sy0を計算し、自然数 N を入力せよ。
解説
ホイヘンスの原理で開口を波源として見る
ホイヘンスの原理では、波面上の各点が小さな二次波源となり、その二次波が重なって次の波面を作ると考えます。
この問題では、細い開口 A,B だけを波が通過します。そのため、開口 A,B はそれぞれ同位相で振動する二次波源として扱えます。これは、二つの開口から出た波が観測ロープ上で重なり合う問題です。
波の振幅が最小になるのは、両方の開口から届く波が逆位相になり、互いに打ち消し合うときです。
振幅最小の条件
開口 A から届く波と、開口 B から届く波の経路差を Δ とします。
同じ波長 λ の波では、経路差が半波長ずれると逆位相になります。したがって、振幅が最小になる条件は
Δ=(n+21)λです。ここで n は 0 以上の整数です。
原点に最も近い y>0 の点を求めるので、最も小さい正の経路差を使えばよいです。したがって
Δ=2λです。
経路差と位置の関係
問題文で与えられている遠方近似より、観測ロープ上の座標 y における経路差は
Δ≃Ldyです。
これが λ/2 に等しくなる点が、原点に最も近い振幅最小点です。よって
Ldy0=2λとなります。
これを y0 について解くと
y0=2dLλです。
数値代入
制約の値を代入します。
y0=2×2.4012.0×0.280したがって
y0=0.700 mです。
これは、観測ロープ上で原点から A 側へ 0.700 m 離れた位置に、最初の振幅最小点があることを意味します。
入力値の計算
目印の間隔は
s=0.0250 mなので、
N=sy0に代入して
N=0.02500.700=28です。
したがって、入力すべき自然数は
28です。